「こんな暮らしがしたかった」と、心から言える家をつくるために
スタッフブログ

「こんな暮らしがしたかった」と、心から言える家をつくるために

2025年4月30日

間取りや金額を決める前に、なぜかモヤモヤしていませんか?

家づくりを考え始めたとき、多くの人がまず気にするのは「予算はいくら?」「どのくらいの広さが必要?」「土地はどうする?」といった条件面かもしれません。でも、いろいろ調べても話を聞いても、なぜかスッキリしない。どの住宅会社も良いことを言っているけど、自分たちに何が合っているのかが分からない──そんな漠然とした不安を抱えていませんか?

そのモヤモヤの正体は、自分たちの暮らしという基準がまだ見えていないから。本来、家づくりは「どんな家を建てるか」ではなく、「どんな暮らしを実現したいか」から考えるべきもの。でも、住宅展示場ではキラキラしたモデルハウスや「今だけキャンペーン」の営業トークが並び、気づけば暮らしではなく条件で家を選びそうになってしまいます。

FORTにご相談に来られる方も、最初は「情報が多すぎて、何が正しいのか分からなくなった」と口を揃えて言います。でも、その迷いは当然のこと。なぜなら、家は試着も試乗もできず、一発勝負で決めなければいけないものだからです。だからこそ、他人の意見や情報に振り回されない自分たちの軸を持つことが、家づくり成功の第一歩なのです。

理想の家ではなく、理想の暮らしを描くという発想

「理想の家って、どんな家ですか?」と聞かれて、すぐに答えられる人は少ないと思います。でも、「理想の暮らしは?」と聞き直すと、皆さん少しずつ答え始めます。

「朝、リビングに柔らかい光が差し込んで、ゆっくりコーヒーを飲める時間がほしい」 「子どもがリビングで絵を描いている横で、私もキッチンカウンターでパソコン作業できたらいいな」 「洗濯物を取り込んで、たたんで、すぐにしまえる家事動線があると、毎日がもっと楽になると思う」

このように暮らしの情景を想像することで、本当に自分たちに合った家のカタチが見えてきます。

FORTでは、この「暮らしのイメージ」こそが家づくりの核だと考えています。

たとえば、あるご夫婦は「生活感をなくしたい」とおっしゃっていました。でも深く掘り下げていくと、共働きで忙しい毎日の中、帰宅して最初に見える玄関やリビングが整っていることで心が休まる場所にしたい、という願いが見えてきました。そこで、玄関に2WAY動線と大容量のSCL(シューズクローク)を配置し、LDKには隠せるバック収納を設計。見た目だけでなく、心理的にも「ほっとできる家」になったと、とても喜んでいただけました。

自分たちらしい暮らしを見つける「3つの視点」

では、どうすれば理想の暮らし像を描けるのでしょうか?FORTが提案するのは、「過去・現在・未来」という3つの視点で暮らしを見つめ直す方法です。

【過去】 これまで住んできた家で、何が快適だったのか、どこにストレスを感じたのかを思い出してみましょう。たとえば、「冬に廊下が寒くて嫌だった」「玄関のニオイが気になった」「子どもの声が響いてストレスだった」など、日々の体感にヒントがあります。これらは、家の性能や間取りの工夫で解消できる課題です。逆に「リビングに朝日が入って気持ちよかった」「一階に和室があって便利だった」などの良い思い出も、大切にすべき要素です。

【現在】 次に、今の暮らしを観察してみましょう。家族の動線、物の置き場、過ごす場所、時間の使い方。収納が足りずに散らかってしまう場所、動線が悪くてストレスを感じる瞬間、家族が自然と集まる場所。そういった暮らしのクセを見つめることで、必要な空間や機能が明確になります。

【未来】 そして最後に大切なのが、「これから」の視点です。お子さんの成長や独立、働き方の変化、健康状態の変化。未来に起こりうる変化に備えられる設計こそ、長く快適に住める家です。特に最近は、在宅ワークや親世代との同居など、ライフスタイルが柔軟に変化する家庭も増えています。

理想像があると、判断に軸が生まれる

住宅展示場や情報サイトを見れば、家の「性能」や「価格」「デザイン」がずらりと並んでいます。でもそれらを見比べるだけでは、本当に自分たちに合った家かどうかは分かりません。なぜなら、そこに暮らしの基準がないからです。家づくりは、モノ作りでは決してありません。家族の暮らしを想像し、それを実現していくものです。

一方で、自分たちの理想の暮らし像が明確であれば、「これは自分たちの価値観に合っているかどうか?」という視点で判断できるようになります。 たとえば、20畳のLDKが広く感じるか、狭く感じるかは、そこに何を求めるかで違います。 「広さ」ではなく、「居心地」を基準に考えることが、満足度の高い家づくりに繋がります。

そして、FORTの設計士たちは「設計図を書く人」ではなく、「暮らしを一緒に考えるパートナー」です。打ち合わせのたびに話を深掘りし、何度も描き直しながら、あなたの理想像をカタチにしていきます。

まとめ|理想の暮らし像があれば、家づくりはブレない

どんなに性能の高い家でも、どれだけデザインが良くても、「自分たちの暮らしにフィットしていない家」では、きっと後悔してしまいます。逆に、理想の暮らし像が明確になっていれば、土地選びや間取り、予算の優先順位も、迷わず判断できるようになります。

家づくりには正解がないと言われます。でも、自分たちにとっての答えは、必ず見つけることができます。

その第一歩として、あなたの中にある「こう暮らしたい」という想いを、ぜひ聞かせてください。