この土地にどんな家が建つ?――一般論と、そこから一歩踏み込むFORTの視点
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この土地にどんな家が建つ?――一般論と、そこから一歩踏み込むFORTの視点

2025年4月30日

土地にどんな家が建てられるのか? 一般的な考え方

土地にどんな家が建てられるのかを判断するには、まず法的・物理的な制約を確認することが重要です。都市計画区域内であれば、「用途地域」によって建てられる建物の種類や高さが制限されており、加えて「建ぺい率」や「容積率」がその土地に建てられる建物の大きさを決定します。その他にも、道路との接道義務、斜線制限、高さ制限、さらには地盤の状態によって、建築可能な家の規模や形状が変わってきます。これらの情報は役所の都市計画課などで取得できますが、専門的な内容も多いため、建築士や住宅会社に相談するケースも一般的です。

次に、その土地の環境や形状と、建てる家の理想がマッチするかを考える必要があります。たとえば、土地の形が整っていない変形地や傾斜地の場合、建築プランに制約が出ることがあります。また、南側に建物があれば日当たりが悪くなり、明るさや暖かさに影響することもあります。加えて、周囲の家との距離、道路の交通量、騒音、近隣施設との距離といった要素も、暮らしやすさに直結します。平屋が建てられるか、駐車場が何台分確保できるか、中庭やウッドデッキを取れるかといった「暮らし方」と「敷地の相性」も重要な判断材料です。

最後に、資金計画やライフスタイルとのバランスも欠かせません。土地の価格が希望より高ければ、建物にかけられる予算が限られ、理想の家をあきらめざるを得ないこともあります。地盤改良や造成工事、外構費などの見えないコストも発生するため、土地購入前に総予算の見通しを立てておくことが大切です。

最近では、不動産会社や住宅会社が「無料プラン提案」や「土地診断サービス」を提供しており、事前に家の建築可否やおおよその間取り例を確認できるケースも増えています。専門家のアドバイスを活用しながら、その土地が自分たちの理想の住まいに適しているかを冷静に判断していくことが求められます。

そこに自分たちらしい暮らしは描けるか? FORTの視点

一般論では「土地の条件」から建てられる家を割り出しますが、FORTではそのアプローチを少し逆転させます。大切なのは、「その土地にどんな家が建つか?」よりも、「その土地でどんな暮らしを実現したいか?」。たとえば、変形地や北道路の土地でも、家の配置や窓の設計次第で、むしろ明るさやプライバシーを両立できることもあります。土地の見た目の良し悪しにとらわれるのではなく、設計の力で「その家族らしい暮らし」をどう実現するかを第一に考えます。

実際、FORTの8つのモデルハウスのうちの半分は、条件の良くない土地に建っているもので、土地のデメリットを、建築でメリットに変えています。そうすることで、予算重視のお客様に土地の予算を下げて、総額予算を抑えるご提案もできますし、手に届く予算の中で、住みやすく、使いやすいお家を実現できる設計プランが可能になります。そのような土地のデメリットを建築でメリットに変えられる点を『体感』していただくためのモデルハウスであり、ご自身の家づくりにおいても明るい方向を見ていただけることを実感していただきます。同じ土地でも、住む人が違えば建つ家も変わって当然。だからこそ、土地のデメリットを設計力でチャンスに変える姿勢が、家づくりには必要であるとFORTは考えます。

家づくりが初めてであれば、なかなか土地の良し悪しの判断はつかないことと思います。不動産会社さんで先に土地を見つける前に、その土地でお客様の描く『暮らしの未来』が実現できるのかどうは、ちゃんとわかります。土地を決めてしまわれる前に、ご相談いただけるときちんとお客さま目線で、ご対応いたします。先に土地を購入して、失敗した!となる前に一度ご相談ください。

暮らしを起点にした逆算設計で、土地の個性を活かす

FORTでは「土地があるから家を考える」ではなく、「こんな暮らしをしたいからこの土地を活かす」という逆算の発想を大切にしています。すでに土地が決まっている方には、その条件をどう活かして暮らしの質を高めるかを一緒に考えますし、これから土地を探す方には、理想の暮らしに必要な条件を明確にした上で土地探しからサポートしています。

建物もそうですが、土地の評価は、数字や条件だけでなく、「その家族がどんな毎日を送りたいか」で変わってきます。だからこそ、私たちは大きさや数字ばかりにこだわりすぎない『暮らしや居心地』を重視するする、将来にわたって使いやすいお家になるようなご提案を大切にし、お客様と何度も顔を合わせ、想いを共有し、一棟一棟を一緒につくり上げていきます。

土地のポテンシャルを引き出す暮らし設計のパートナーとして

「この土地にどんな家が建つ?」という問いは、ただの建築的制約を確認するだけで終わるものではありません。その土地にどんな暮らしが宿せるか、そしてそれを形にできる設計パートナーがいるかどうか。FORTは、図面やスペックだけで家をつくらず、ご家族の「こう暮らしたい」という想いをもとに、土地の個性を活かした住まいを共につくります。土地を読む力と、暮らしを描く力。その両方を持つことで、どんな土地でも「建てて良かった」と思える家づくりが可能になるのです。